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海辺の古都ー江ノ電沿線

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江ノ電

古都鎌倉から藤沢にかけてのおよそ10kmと言う短い路線を運行している江ノ電をご存知ですか?江ノ島電鉄線、いわゆる江ノ電は、多くが緑色の可愛らしいレトロな車両で、途中湘南の海を臨みながら数々の特徴ある風景の中、短い区間を100年以上走り続けているローカル鉄道です。海辺の古都の雰囲気を思いっきり満喫できる江ノ電沿線の長谷駅~極楽寺駅周辺には、鎌倉に観光に行った際には是非立ち寄りたいような、有名な寺社が多数あります。

長谷寺(はせでら)は、正式な名称を海光山慈照院長谷寺と言い、736年に徳道を開山として藤原房前によって創建されました。十一面観音像を本尊としています。1607年に徳川家康が伽藍修復をした際に、浄土宗に改宗しました。第二次世界大戦終戦の直後は、浄土宗の二大本山である知恩院と金戒光明寺が浄土宗から独立しました。そんな混乱を期に長谷寺も浄土宗から独立し、単立となりました。境内の主要なお堂は、山腹の海を見下ろせる立地に建てられています。

妙智池や放生池を中心にした長谷寺庭園には、四季折々の花が咲き誇ります。早春にはロウバイやウメ、そして、ボケ、ハクモクレン、サクラ、ボタン、サルスベリと次々に花開いて行きます。六月の梅雨の時期には、放生池に浮かべた筏にハナショウブを植えて、人々の目を楽しませてくれています。放生池に面したところにある弁天堂は写経の会場となっています。必要なものはそろっていますので、好きな時にどなたでも気軽に写経を楽しむことができます。

観音堂の中には、長谷観音と呼ばれる木造十一面観音菩薩立像が、本尊として安置されています。この像は九メートルを超す高さがあり、日本最大級と言われています。奈良にある長谷寺の観音像と同様に、右手には地蔵菩薩が持つ錫杖(しゃくじょう)を持ち、左手には蓮華を差した水瓶を持っています。この独特の姿は、長谷寺様式と呼ばれています。現世利益(げんぜりやく)である観音菩薩と来世に利益をもたらすとされる地蔵菩薩と両方の慈悲を併せ持つとされる仏像です。

鎌倉、江ノ島七福神の一つである大黒天をお祀りしているのが、大黒堂です。一階の一部と二階は宝物館になっています。梵鐘や国の重要文化財である1331年銘の銅造十一面観音懸仏(かけぼとけ)、神奈川県の重要文化財である紙本彩色長谷寺縁起絵巻と銅造鰐口(わにぐち)などが展示されています。

輪蔵とも呼ばれる経蔵(きょうぞう)には、一切経(大蔵経)が回転式になった書架におさめられています。この書架を一回転させることによって、一切経を読んだ時と同じ御利益があるのだと言われています。経蔵裏手にある傾斜地の散策路には、二千本以上にも上るアジサイの花が植えられていて、鎌倉の花の新名所となっています。アジサイのシーズンには大勢の人がここを訪れ、拝観するための長い列ができます。

長谷寺

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