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稲荷神

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お稲荷さん

日本の神社の信仰で一位の八幡信仰、二位の伊勢信仰、三位の天神信仰に続いて、四番目に多いのが稲荷信仰です。日本の神様である稲荷伸(いなりのかみ、いなりしん)は、稲荷大明神(いなりだいみょうじん)、またはお稲荷さん、お稲荷様などと呼ばれ人々に親しまれています。仏教の神である貴狐天皇(ダキニ天)、ミケツ(三狐)などとも呼ばれています。稲荷と言えば、千本鳥居と白い狐の置物が目に浮かびます。白い狐は、稲荷伸の眷属(けんぞく)(神仏に付き従う使いのこと)です。朱い鳥居と白い狐のコントラストが大変印象に残ります。

全国に三万社近くあると言われる稲荷信仰の神社の総本社は、京都市伏見区にある伏見稲荷大社です。伏見稲荷大社を参拝する初詣客の数は日本国内で第四位、近畿地方では最も多くの人が参拝する神社です。伏見稲荷大社の祭神は、宇迦之御魂大神 (うかのみたまのおおかみ)、大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ) 、佐田彦大神 (さたひこのおおかみ)、田中大神(たなかのおおかみ)、四大神 (しのおおかみ) の五柱です。この中の宇迦之御魂大神 が主な祭神とされています。この宇迦之御魂大神 は、古事記の中に登場しますが、須佐之男命(すさのおのみこと)が櫛名田比売(くしなだひめ)の次の妻である神大市比売(かむおおいちひめ)との間の子とされています。

宇迦之御魂大神は、古事記に登場する豊宇気毘売神(とようけびめのかみ)(豊受大御神)と同一だと考えられています。豊受大御神と言えば、伊勢神宮の正宮二つのうちの一つあり、外宮(げくう)と呼ばれています。外宮とは、内宮にお祀りされている皇祖神である天照大御神の御饌の神であると言われています。御饌と言うのは大切な食べ物のことを指します。また、五穀をつかさどる女神とも言われています。このことからもわかるように、稲荷伸は五穀豊穣をつかさどる神でした。後になって、商売繁昌や産業興隆、交通安全、家内安全、芸能上達をつかさどる神として信仰されるようになりました。

稲荷神は、伏見稲荷大社からの分霊を受けて、全国の稲荷神社に祀られることになります。神仏習合の考えによると、稲荷神は、仏教の荼枳尼天(だきにてん)と同一であるとされ、豊川稲荷などの仏教寺院でも稲荷神がお祀りされるようになりました。仏教系の寺院では荼枳尼天を本尊としています。

稲荷神は、元来、五穀豊穣など農業をつかさどるとされる神様ですが、狐はその尻尾の色や形が稲穂に似ていると言うことや、穀物を食い荒らしてしまうねずみを捕獲してくれることなどから、稲荷神の使いと言われるようになったようです。

稲荷鳥居

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